実は壁紙の施工と季節は結構重要な関連があります。
厳密に言えば気温と湿度ですね。
春先と秋口に糊の調子が上がり、真夏と真冬は調子が落ちます。
調子が落ちるからといって仕事ができないじゃ困りますから、糊の濃さや塗布量を変えて対応しています。
そのへんは企業秘密なんですが(^.^;
実は最近こんな話しがありました。
当社のお付き合いのあるリフォーム会社の在宅リフォームの現場で、クロス屋さんをいれたところ、
「クロスがはがれない!」
スクレイパーでむりやりガシガシしてボードの原紙までめくって自分で下地を荒らしといて、
「こんな下地じゃ貼れねぇ!」
で、元請けさんになんの相談もなく撤収したもんだから、お客さんはカンカンになって、
「仕事を休んで時間を作ったのに損害賠償請求だわ!」
で、泉内装の出番となるわけです。
結果を先に申し上げますと、既存のクロスはキレイにはがせて、キレイに貼って、最後は奥様から笑顔でお茶まで頂いて帰ってきました。ああ、カッコイイ(^.^;
で、
これも企業秘密に近いんでお話ししたくなかったんですが…、
こういうレベルの低いクロス屋さんの言い分を真に受けちゃう元請けさんなりお客さんがいたら可愛そうだし、業界のためにも座視できないと思いまして…。
『はがれない!』
そんな現場は冬場に多いんですよね。
材料と糊の『年月によるの劣化』と『低温乾燥による硬化』この2つが原因なわけです。
特に前回お話しした「エチレン酢ビボンド」が入っていない糊は劣化が激しいです。
「エチレン」には一定の潤いをキープするリンス効果があると言われています。
じゃあ、そんな劣化硬化の既存クロスをどうやってキレイにはがすのか?
“濡らして温めましょう!”
あー、言っちゃった(^.^; 師匠から教わった最重要機密です。
これを知ってるかどうかで、方や損害賠償を受け取り、方や笑顔でお茶を受け取る差につながるわけです。
どんな方法でも構いません。タオルでもスポンジでも霧吹きでも、とにかく表面をビショビショにして少し放置します。
濡らしてもすぐに乾いては意味がないんで、「ハイメトロース」みたいな保水剤(乾燥調整剤)があれば、適量水に混ぜましょう。表面がビニールでも浸透するんです。
で、お客さんに状況を説明して暖房器具があれば使わせてもらいましょう。
あんなに強情だったクロスがあら不思議! ペロペロめくれるではありませんか!
モチロン泉内装をもってしてもはがれないクロスは存在します。
そんなときには既存のクロスの上から貼るノウハウと経験値が当社にはございます。
こちらは正真正銘『企業秘密』ですので、ご勘弁下さい。
というわけで、相模原でクロスの貼替えの際は「季節を感じて施工する粋な職人」泉内装でお願いします(^.^;
次回は「パテ」のお話しでおつき合い下さい。